ブログ|東武練馬駅・練馬区で歯科・歯医者をお探しの方はおおたき歯科クリニックまで

タバコは歯周病に大敵!!!

歯周病という言葉、テレビや新聞などでも目にする機会が多いですよね。

ドラッグストアに行くと、歯周病予防に効く歯みがき粉などがたくさん売られています。

実は歯周病は日本人が歯を失う原因の第一位なのです!

日本の45歳以上では半数以上の方が歯周病と言われるほど、罹患率の高い病気です。

歯周病はお口の中だけでなく、糖尿病や高血圧、心疾患など様々な全身の病気に悪影響があることが知られています。

そして、この歯周病の治療に大敵なのが喫煙!ということを皆さんご存じですか?

喫煙している方は歯周病にかかりやすく、また治療しても効果が出にくいのです。

今回は、なぜ喫煙が歯周病に悪影響を及ぼすのか。喫煙が他にお口の中に及ぼす影響についてお伝えします!

 

 

 

歯周病とはどのような病気か

歯周病はお口のなかの細菌が原因となり引き起こされる炎症性疾患で、歯の周りの歯ぐきや、歯を支える周りの骨などが溶けてしまう病気です。

私たちの口の中にはたくさんの細菌の常在菌がいて、その中には歯周病を引き起こす、歯周病原細菌と呼ばれる細菌がいます。

歯の周りにつく歯垢(プラーク)は、細菌の塊です。歯磨きを頑張っても除去しきれないプラークの中の細菌が歯周ポケットの中に侵入することで歯ぐきが炎症を起こします。

この歯ぐきが腫れた状態が進行すると、炎症が歯ぐきだけでなく、歯の周りの歯根膜と呼ばれる膜や、歯を支える骨にまで炎症が広がってしまいます。

これにより歯を支える骨が溶けていき、歯がぐらぐらしてきたり、いずれは歯が抜けてしまう場合もある。これが歯周病です。

 

 

喫煙がなぜ歯周病に悪いのか

喫煙している方は歯周病になりやすく、悪化しやすい。そして治療しても治りにくいという特徴があります。

その理由をお話していきます。

 

血管収縮による血流量の低下

煙草に含まれる有害物質であるニコチンには血管を収縮させる作用があります。また一酸化窒素は細胞への酸素供給を妨げます。これにより歯ぐきの血流量が低下し、歯ぐきに十分な酸素が行きわたらなくなります。歯周病の原因となる歯周病原細菌は酸素を嫌う嫌気性菌です。酸素の供給量が減ることで、歯周ポケット内で歯周病源細菌が増えやすくなり、歯周病が悪化します。

炎症による歯ぐきの腫れや出血は生体の防御反応ですが、喫煙者では血行不良により炎症が抑えられ、腫れや出血が出にくくなります。症状が出にくいため、気が付かないうちに歯周病が進行しやすいです。

また歯周組織の修復機能の低下により、歯周病の治療を行っても治りが悪くなります。

 

白血球の機能低下による免疫力低下

喫煙により身体の防御機構である白血球の機能が下がり、それにより歯周病菌が繁殖しやすくなります。

喫煙はお口だけでなく、身体全体の免疫力も低下させます。

 

歯肉の修復機能の低下

ニコチンは歯周組織の傷を治そうとする線維芽細胞の働きを低下させます。これにより歯周病の治療のため手術を行っても、直りが悪く改善が見られにくいです。

 

 

喫煙が歯周病に及ぼす影響

統計データによると、タバコを1日10本以上吸っていると歯周病にかかるリスクは5.4倍に、10年以上吸っていると4.3倍に上昇するとされています。

また歯周病治療を行っても治りにくく、悪化しやすいことが知られています。

 

 

禁煙の効果

禁煙することで、歯周組織は数週間で本来の防御機構を発揮するとされています。

治療に対する効果も出やすくなるため、しっかり歯周病治療を行えば1年ほどで歯周病の状態は改善してきます。

また歯周病のかかりやすさは4割も軽減すると言われています。

禁煙は歯周病だけでなく、口臭の軽減や歯の着色のつきにくさ、味覚の回復によりごはんが美味しく感じるなどたくさんの効果があります。

喫煙は肺がんの大きなリスク因子であることが知られており、非喫煙者の4.5倍と言われています。しかし禁煙すると肺がんのリスクは4年で2.0倍、5年で1.6倍、10年で1.4倍と下がっていきます。

喫煙のリスクはご本人だけではありません。

副流煙が家族や周りの方に影響を及ぼすことも知られています。

ご自身だけでなく周りの方の健康のためにも、禁煙を目指したいですね。

 

 

 

まとめ

タバコはお口の環境に様々な良くない影響を及ぼします。

特に歯周病に対しては、罹りやすい・悪化しやすい・治りにくいと言われており、タバコを吸っている限り有効な治療はできません。

最大の治療は禁煙することです。

タバコが身体によくないということは皆さんご存じですよね。

これまで喫煙してきた期間や量が多いほど、やめることが難しい場合も多いです。

しかし禁煙することで、悪化した口腔環境も改善していくことができますし、全身の健康にもメリットがたくさんあります。

最近は禁煙外来も増えてきました。ぜひ専門家に相談し、ご自身の将来だけでなく周りの方の健康のためにも禁煙を目指しましょう!

24時間WEB予約