インプラント
インプラントって?
症例ごとに適したインプラントを使用
スウェーデンの「アストラ」、ドイツの「アンキロス」、日本の「プラトン」を患者さまの症例やお口の状態によって使い分けています。また、「シムプラント」という手術前にシミュレーションできるシステムを使い、安全性の高い手術をめざしています。難症例の方やご希望の方には、事前の計画通りにインプラントを挿入できるガイデッドサージェリーも活用します。
ガイドシステムを利用したインプラント治療
ーSimPlant(シムプラント)ー
インプラント術前シミュレーションソフトであるSimPlant(シムプラントを導入しています。
CTで撮影した画像を基に患者さまの顎骨の状態を3次元画像に変換した状態で、術前のインプラント治療の計画を行います。
シムプラントを使用すると、あらゆる角度からの3次元画像による説明もできます。自分の骨の状態や神経、血管の位置、また、それらの情報に基づいた治療計画を3次元画像によって把握することで、治療内容に対する理解も深めることができるため、より安全性の高い手術を行うことができます。
入れ歯やブリッジとの比較
入れ歯 | ブリッジ | インプラント | |
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見た目 | 部分入れ歯は、隣の歯に固定する金具が目立ちます。自由診療で治療費をかければ、目立たない入れ歯にすることも可能です。 | 銀色の歯科素材を使うので、場所によっては目立つことがあります。目立たなくすることもできますが、自由診療になります。 | 本物の歯のように白く自然な見た目にすることができます。顎の骨に結合するので、噛むたびに骨が刺激されて顔の表情を若々しく保つ効果も期待できます。 |
噛みやすさ | 本物の歯と比べて、半分ほどの力しかかけられません。ズレることが多く、ほかの歯や歯ぐきを傷つけることもあります。入れ歯が摩耗したり、お口の形が変わったりすると、何度も作り直す必要があります。 | 入れ歯よりしっかり噛めますが、本物の歯より弱い力しかかけられません。支えている隣の歯が弱くなると、しっかり固定できずに噛みにくくなることがあります。 | 顎の骨にしっかりと固定されているので、本物の歯と同じくらいの力で噛むことができます。 |
他の歯への負担 | 部分入れ歯は金具をかける隣の歯に少しずつ負担をかけ、歯の寿命を縮めてしまう可能性があります。 | ブリッジを支えるため、隣の歯を削って土台を作ります。健康な歯であっても削るので歯にダメージを与えてしまいます。 | 独立して顎の骨に固定するので、他の歯に依存することなく、負担をかけることもありません。 |
インプラントの特徴
治療の流れ
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事前の検査と治療計画 お口の状態を把握し、インプラント治療ができるか判断するために精密な検査を行います。
① インプラントを埋め込む手術で麻酔を使うので、全身の健康状態について問診いたします。
② 歯科用CT・レントゲンでお口を撮影し、十分な顎の量や厚みがあるかなどを調べます。お口の型取りも行います。
問診や検査の結果を踏まえ、インプラント治療が可能かご説明します。その上で、今後の治療計画をご提案いたします。 -
歯科疾患の治療 むし歯や歯周病などお口にトラブルがあると、インプラント治療はできません。まず歯科疾患の治療をしてお口の環境を整え、完了後にインプラント治療を始めます。
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人工歯根の埋入手術 局所麻酔で人工歯根(インプラント体)を埋め込む手術を行います。術後3日間くらい腫れが目立ちますが、少しずつおさまります。(症状やお口の状態により、異なります)
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2次手術 埋入手術から2~3か月経過後、歯肉の形態を整えるための2次手術を行います。
人工歯の土台を取り付けるためのホールに血液などが入り込むことを防ぎ、歯肉の形態を作るためにヒーリングキャップを装着します。これにより、治療完了後の良好な治癒も期待できます。 -
印象(型取り) 2次手術後歯肉の形態の回復を待って人工の歯を作るために、お口の型をとります。複雑な症例や欠損部分が大きい場合は、実際の人工歯を入れるまでの間、口腔環境を整えるためにも仮歯(プロビジョナルレストレーション)を作って入れます。
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人工歯の装着 型取りから10日~2週間程で、精密に製作した人工歯を装着します。これでインプラント治療は終了です。
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定期的なメンテナンス インプラントをいつまでも快適に使うためには、毎日しっかり歯磨きなどのセルフケアを行い、定期的にメンテナンスを受けましょう。ご自宅でのケアと歯科医院でのケアの両方を続けることが大切です。
インプラントを良好に維持するための定期検診
インプラント治療が終わりましたら、お口の「トラブル予防」と「早期発見」をめざして定期的な検診を受けましょう。
インプラント歯周炎
インプラント治療が完了してから、多くの人に起こりやすいトラブルが「インプラント歯周炎」です。通常の歯周病と同じく、原因菌が潜む歯垢がお口にたまり、歯ぐきなどに起こる炎症のことです。痛みなどの自覚症状が通常の歯周病よりも感じにくく、発症しても気づかないことが多いという特徴があります。
予防するためには、毎日の歯磨きと定期的なメンテナンスでお口を清潔に保ち、インプラントの状態も確認しながらトラブルを早期発見することが大事です。
その他の不具合
長く使用するうちに、人工歯が欠けたり、固定するスクリューがゆるんだりすることがあります。また、顔の筋肉の変化やお口の環境が変わることで、噛み合わせも変化するとインプラント歯周炎を起こす場合もあります。 このようなトラブルを放置しておくと、せっかくのインプラントが抜け落ちてしまう可能性もあります。早めに対処できるように、定期的なチェックを欠かさないようにしましょう。