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丈夫で健康な歯に必要な栄養と食事

近年、お口の健康に対する意識が高まっています。

お口の環境が全身の健康に与える影響についても、よく知られるようになってきました。

80歳になったときに20本以上の歯を残しましょう、という8020運動の達成率も50%を超えています。

今までのブログでもお話してきましたが、お口の健康のためには、日々のご自身でのハミガキと定期的な歯科医院でのメインテナンスが大切です。

しかしハミガキをがんばり、定期健診に通っていても虫歯や歯周病になりやすい方となりにくい方がいるのも事実です。

お口の健康には、日々の生活習慣や全身状態など様々なことが影響します。

今回は、健康なお口を保つために大切な栄養素や食習慣についてお伝えします!

 

 

 

歯を強くする栄養素

歯に良い栄養素、というとカルシウムが思い浮かぶ方が多いと思います。カルシウムは歯の表面の固いエナメル質を作る主成分であり、歯を強くするためにとても大切な栄養素です。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けてくれます。

また、ビタミンAはエナメル質の土台となり、良質なエナメル質の形成に大切です。

タンパク質はエナメル質の内側にある象牙質を作り、ビタミンCは象牙質の土台となります。タンパク質とビタミンCは歯肉の主成分であるコラーゲンを作るために必要な栄養素でもあります。

 

栄養素を多く含む食材

 

カルシウムを多く含む

〇牛乳・乳製品

〇豆腐、油揚げ、納豆などの大豆製品

〇小魚や干しエビなどの魚介類

 

タンパク質を多く含む

〇赤身の多い肉類 鶏むね肉や鶏ささみ、豚肉のロースや牛ヒレに多く含まれる

〇いわし、カツオ、サバなどの魚介類

〇大豆製品

〇卵・乳製品

 

ビタミンAを多く含む

〇レバー

〇卵黄

〇モロヘイヤ、ほうれん草、人参

 

ビタミンCを多く含む

〇ピーマン、ブロッコリー、小松菜

〇みかん、イチゴ

〇焼きのり

 

ビタミンDを多く含む

〇サンマ、イワシ、鮭

〇干しシイタケ、干しきくらげ

 

歯に良い飲み物

 

牛乳

牛乳はカルシウム含有量が多く、手軽にカルシウム補給しやすい飲み物です。

カルシウムの摂取推奨量は大人で1日あたり約700mgです。

牛乳200mlで1日あたりのカルシウム摂取推奨量の約1/3を補うことができます。

他の食材と組み合わせて、積極的にカルシウムを補給したいですね。

しかし牛乳には糖質も含まれているため(200ml中9.6gと意外と多い!)、飲んだ後はしっかりケアをしましょう。

 

お茶

日本茶には、ポリフェノールやフッ素が含まれています。抗菌作用に優れ、むし歯予防に効果的です。

また、ウーロン茶には特有のポリフェノール成分があり、歯垢の発生を抑えてくれます。

糖分の入っていないお茶は、むし歯リスクもなく、歯に良い飲み物です。

ただし摂取量が多いと茶渋による着色が目立ちますので、正しいハミガキを心がけましょう。

 

 

お口の健康のために大切な食生活

お口の健康のためには、「何を食べるか」も大切ですが、「どう食べるか」もとても大切です。

 

糖の摂取頻度を控える

お口の中の細菌は、糖を摂取するたびに歯を溶かす酸を放出します。甘い食べ物や飲み物だけでなく、普段の食事にも糖は含まれています。

間食が多かったり、だらだら食べは、むし歯のリスクにつながります。

 

 

糖分入りの飲み物を飲まない

疲れているときに甘いジュースや砂糖入りのコーヒー、紅茶を飲みたくなることがありますよね。

しかし、糖分入りの甘い飲み物は要注意です!

甘い飲み物は身体の血糖値を急激に上昇させます。また、飲み物はだらだら飲みやすく、それだけ歯が溶かされる時間が長くなります。歯の再石灰化が間に合わなくなり、むし歯のリスクが高くなります。

 

だらだら食べ、寝る前の食事をしない

飴をずっと舐めていたり、お菓子をちょこちょこつまんだり。だらだら食べはむし歯予防の大敵です!

間食は回数や時間をしっかりと決めましょう。

また、寝ている間は唾液の分泌量が少なくなり、むし歯のリスクが高くなります。寝る前に特に甘いものを食べた場合、溶けた歯の再石灰化が行われるむし歯が進行してしまいます。寝る前の食事や間食は控えましょう。

 

よく噛んで食べる

よく噛んで食べましょう、と昔からよく言われますよね。よく噛むことで、唾液がたくさん分泌されます。食べ物が唾液としっかり混ざり咀嚼されることで消化にも良くなります。近年の食事は柔らかいものが増え、あまり噛まなくても食べられるものが増えてきました。食事の時はしっかり噛むことを意識することが、お口の健康につながります。

 

 

まとめ

お口の健康は全身の健康につながります。

もちろん日々のハミガキや歯科医院での定期健診も大切ですが、日々の食事でお口の中の細菌叢やプラークの付着具合、唾液の質なども変わってきます。

特にお子さんの場合、永久歯が形成されている過程でどんなものを食べるかによって歯の質も変わってきます。

また、食べ物の種類だけでなく、どう食べるかもとても大切です。

この機会に、ぜひ日々の食習慣を見直してみましょう!

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