最近はお子さんのお口の健康を気にかけてくださる保護者の方が多いですね!
お口の健康の大切さが知られるようになり、お子さんのむし歯の数も昔に比べてずっと減ってきています。しかし、それでもクリニックでは毎日のように、むし歯のお子さんがいらっしゃいます。
お口の健康のためには小さいうちからの習慣が大切!
そしてお子さんのお口の健康のためには、パパママのお口の健康も、もちろん大切です!
ということで、今回は親子で取り組みたい予防歯科についてお伝えします。
親子で予防歯科に取り組む大切さ
生後半年くらいになると、赤ちゃんの歯が生えてきます。下の前歯から生える子が多いですね。
歯が生えてくると気になるのが、むし歯予防!
特にご自身がむし歯で苦労したパパママは、お子さんはむし歯にならないように、と気にしてくださる方が多いです。
ですが、お子さんのむし歯予防のためにはパパママの生活習慣が実はとても大切です。
親の口腔内細菌は子供に移る!
親のむし歯菌がうつらないように、離乳食が始まるとスプーンを共有しないように気を付けたり、熱いものをフーフーしないように気を付けたり・・・など気にされる方も多いと思います。
ですが、最近日本口腔衛生学会が「子供と食器の共有をしないことでむし歯予防できるということの科学的根拠は必ずしも強いものではない」という発表を出しました。
その理由として、
- 親からの口腔細菌感染は、離乳食開始前から起こっている
- 食具の共有を気を付けても、むし歯の発生率に有意差はなかった
とされています。
つまり一緒に生活する中で親の口腔内細菌は自然とお子さんのお口に移っており、食具の共有だけ意識してもあまり意味がないということです。
むし歯だらけで歯周病の方の口腔内細菌と、むし歯も歯周病もない方の口腔内細菌は違います。
親の口腔内環境を整えることは、お子さんのお口の環境を整えることにつながるのです。
親の生活習慣はこどもに影響を与える!
子供は親からたくさんのことを学びます。
パパママの食事のタイミングや食事時間、間食の内容などはお子さんに影響を与えますよね。
だらだら食べをしていたり、甘いお菓子を頻繁に間食していたり。甘い飲み物が冷蔵庫に常備されていたりなど、むし歯になりやすい生活習慣は、お子さんもむし歯になりやすい環境になってしまいます。
ハミガキの習慣も大切です。ぜひ親子でお口の健康のための習慣を見直しましょう。
親子で取り組みたい予防歯科
食事はよく噛んで食べよう
子供は親をよく見ていますよね。特に初めて離乳食を食べたときから、パパママの食事の仕方を見て学んでいきます。
しっかり噛むことで唾液がたくさん分泌され、消化にも良くむし歯予防にもつながります。
またよく噛むことがお子さんの顎の発達にもつながります。
忙しいとついつい早食いになってしまったり、食事の時間がおろそかになりがちですが、お子さんの見本となれるようによく噛んで、しっかり味わって食事をしましょう。
糖の摂取は控えよう
お口の中のむし歯菌は糖を原料にして酸を産生し、その酸が歯を溶かしてむし歯になります。普段の食事にも糖が含まれるので、食事のたびに歯は少しずつ溶かされています。
糖の中でもよりリスクが高いのが砂糖(ショ糖)!
むし歯予防とお口の健康のためにお子さんは砂糖を取る量、取る頻度ともにできるだけ少なくしたいです。
しかしパパママが甘いお菓子が大好きで家にたくさん買い置きしてあったり、冷蔵庫に常にジュースが入っているような状態だと糖の摂取のコントロールは難しいですよね。
お子さんの間食は甘いお菓子である必要はありません。お子さんのむし歯リスクを減らすためにも、親子で糖の摂取を見直しましょう。
ハミガキの習慣を
ハミガキは小さいころからの習慣づけが大切です。お子さんが小さいうちは、ハミガキを嫌がることも多いですよね。何とかなだめて歯磨きをすることに苦労する方も少なくありません。
しかし段々とハミガキが生活習慣の一部になっていきます。そのためには、パパママがしっかりとハミガキをする習慣が大切です!
親子で楽しくハミガキができるように、習慣づけをしていきましょう。
フッ化物を適切に使おう
皆さんはフッ化物入り歯みがき粉を使っていますか?フッ化物はむし歯予防にとても有効です。小さいうちからフッ化物を適切に使うことで、むし歯になりにくいお口の環境を作ることができます。
しかし小さいうちはフッ化物濃度と、使う量に注意が必要です。以前のブログでもお話しましたが、ご不明な点は歯科医院にご相談ください。
まとめ
お子さんの健康な口腔内環境を作っていくためには、一緒に生活している方の口腔内環境がとても大切です。パパママがしっかりとお口の環境を整えるためには日頃の生活習慣が大切。そしてその生活習慣はお子さんに伝わります。
ぜひ親子で健康な口腔内環境を目指しましょう!