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訪問歯科での摂食嚥下障害への関わり

嚥下障害と訪問歯科

嚥下は飲食物をスムーズに口から食道、胃へと送る動作を指します。

摂食・嚥下障害の場合には、この動作の一部あるいは全部が上手くいかなくなります。

嚥下が上手くいかないと、食事の時間が非常に長くなったり、ムセが酷くなったりすることが起こり得ます。

時として誤嚥性肺炎という疾患になることもあります。

通常食道から胃へと運ばれるはずの飲食物が誤って気管や肺の方へ入ってしまうために起こります。

この疾患は特に高齢者に多いです。

高齢者は体や認知機能の衰えから病院や施設入所していることもあり、かかりつけ歯科医や訪問歯科医などが飲み込みの状態を評価することもあります。

 

嚥下の分類

では嚥下はどのように行われているのでしょうか?

嚥下は5期のモデルに分類することができます。

歯科では特に準備期、口腔期を主に評価します。

準備期は食物を口に運び入れて咀嚼する時期です。

食事をする時の姿勢や食形態などを確認します。

口腔期は口の中に入ったものが食塊になり口腔から咽頭に入る時期を指します。

訪問歯科では時に嚥下内視鏡検査といい、鼻から小型のカメラを挿入し、飲み込みのスムーズさや食物がどの程度喉に残留しているかなどを確認します。

この時にカメラの画像を施設担当者や看護師、言語聴覚士などと共有して協議する事もあります。

ただしこの診療行為は医科からの指示で行なわなければいけません

 

嚥下の検査

誤嚥が疑われるような患者さんの場合には、検査を行うことがあります。

先ほどの嚥下内視鏡検査の他にも、水を飲んでもらいムセなどがないかを確認する方法や自分の唾液を飲み込んでもらう方法などがあります。

しかし、これらは水を飲むことや唾液を飲む動作の指示がわかる方にしかできません。

認知症などがひどい方やとろみの無い水などでひどくムセてしまう方には向きません。

 

嚥下改善のリハビリ

嚥下改善のリハビリとしては口腔ケアも含まれますが、嚥下機能を改善できるようには幾つかの運動などが挙げられます。

『パタカラ体操』や『アイウベ体操』などがあります。口を大きく膨らませたり、吹き戻しを使用することなどもその一つです。

実際に高齢者向けの施設などでは食事前には発声する体操や首などを動かす嚥下体操をおこなっています。

このように訪問歯科では嚥下治療やリハビリの介入として、検査や歯科治療、口腔ケアなどによる口腔環境改善が主になります。

 

 

 

訪問歯科で行う治療方法

訪問歯科では一般的な外来で行う治療と同じような流れで治療を行います。

もちろん治療を受ける方の体力的な面や協力度、認知度やご家族の意向などによっても左右されることもありますが、可能な範囲で治療を進めます。

虫歯治療、入れ歯の作成、抜歯なども行います。

ポータブルレントゲンやポータブルユニットの使用により、外来に来院しなくても歯の治療や検査は可能なことが多くなっています。

 

訪問歯科での治療

摂食・嚥下として関わりのある口腔の治療は訪問歯科治療の範疇となります。

入れ歯を使用していない場合や入れ歯があっても痛みがあり使用していない場合には、調整や修理、新製をして入れ歯が使用できるかを確認します。

歯がない方は残っている歯で咬もうとするため、残っている歯の揺れや痛みが起こりやすいです。

摂食・嚥下において食塊を作るには残っている歯や入れ歯の状態、歯茎の状態が良好である必要があります。

歯や入れ歯の治療、残っている歯の清掃など可能な範囲で行います。

 

訪問歯科での口腔ケア

摂食・嚥下において重要な歯ですが、訪問歯科治療を望まれる方の多くは自身での歯磨きが行き届いていない場合が多いです。

体の自由が効かずに歯磨きが出来ない場合や認知機能の衰えから歯磨きを自ら行わなくなってしまう事もあります。

口腔ケアも訪問歯科では行います。

専用の歯石除去器具を用いたり、歯ブラシや歯間ブラシなどを使用したりして清掃を行います。

義歯の汚れがある場合には、洗浄も行います。

摂食・嚥下治療において、口腔ケアも重要な治療やリハビリの一つです。

 

 

 

摂食嚥下障害における訪問歯科治療の限界

摂食嚥下障害はいくつかの要因が重なり合って起こることがよくあります。

例えば入れ歯を作ればもっと食事が摂れるようになる、歯周病治療をしっかりと行えば嚥下がスムーズになると思うかもしれませんが、そうでないことも多いです。

高齢者は加齢とともに認知機能や運動機能、生理機能も徐々に衰えていきます。

したがって、歯だけを治しても劇的に上手くいくことは少ないかもしれません。

歯科治療や口腔ケアなどの訪問歯科治療の介入によって、嚥下の状態を少し改善させたり、症状の悪化を鈍化させたりできるかもしれないという認識が正しいのかもしれません。

 

 

 

まとめ

摂食嚥下と歯科治療について確認してきました。

歯科では嚥下内視鏡と呼ばれるカメラなどを用いた検査、スクリーニング検査などを行って嚥下状態を評価します。

治療としての介入としては、通常外来診療で行っているように、虫歯や入れ歯の治療、必要に応じて抜歯などを行います。

口腔ケアやリハビリ体操などにより嚥下機能の低下を抑えたり、誤嚥性肺炎の予防につなげる事も行います。

歯科治療では摂食・嚥下に対する効果は限定的かもしれません。

しかし、改善できるように患者さんの体力的・認知的許容度によって治療を進めています。

訪問歯科治療における摂食・嚥下治療について気になることがあれば、かかりつけ医やケアマネージャーさんなどに相談してみるようにしましょう。

 

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