皆さんはホワイトニングにどんなイメージがありますか？

歯を白くする、美容や見た目のためにするもの、というイメージが強い方が多いと思います。

確かに歯の白さは笑顔の印象を左右しますよね。

整った歯並びと白い歯は、清潔感のある笑顔で第一印象が良くなります。

コロナ渦のマスク生活も終わり、対面で接する機会が増えたことで、今ホワイトニングを希望される方も増えてきています。

しかし、ホワイトニングには見た目だけではないメリットがあることをご存じでしょうか？

ホワイトニングはむし歯予防や歯周病予防にもつながり、予防歯科の観点からもおすすめしたい治療なのです！

今回は、ホワイトニングとはどのような治療か。なぜホワイトニングがむし歯や歯周病予防につながるのかについてご紹介します！

 

 

 

ホワイトニングとはどのような治療か

ホワイトニングとは、歯磨きやクリーニングで落ちない歯の黄ばみや着色を 歯を削ることなく薬剤を浸透させることで、本来の歯の色より白くする方法です。

ホワイトニングには歯科医院で行うオフィスホワイトニングと、専用のマウスピースを作成した後ご自宅で行うホームホワイトニングの2種類があります。

 

詳細は、以前のブログ「ホワイトニングの種類とそれぞれの特徴」でお話していますので、ご確認ください。

 

ホワイトニングがむし歯・歯周病予防になる7つ理由

ここで、なぜホワイトニングがむし歯・歯周病予防につながるかを7つの理由からご紹介させていただきます！

 

①プロによるクリーニング

 

ホワイトニング前には、薬剤が浸透しやすいようにPMTCと呼ばれるクリーニングで歯の表面の汚れや色素沈着を落とします。

 

一般的に家庭の歯ブラシやフロスを使っても20%ほどは汚れが残るといわれており、PMTCでは、この歯磨きでは除去できない汚れ（プラークバイオフィルム）を除去します。

プロによるクリーニングで、磨き残しを隅々まできれいにすることでむし歯や歯周病予防につながります。

 

②ホワイトニング材の抗菌・殺菌作用

ホワイトニングでは、過酸化水素や過酸化尿素と呼ばれる薬剤を歯に浸透させて歯を白くします。過酸化水素は主にオフィスホワイトニングで、過酸化尿素は主にホームホワイトニングで使用されます。

これらの薬剤はバイオフィルムを破壊し、むし歯菌に対して抗菌・殺菌作用があることが研究で示されています。このためホワイトニングを行うことがむし歯予防につながるのです。

 

③フッ素が取り込みやすくなる

ホワイトニング後の歯は、歯の表面のペリクルという膜がはがれた状態となります。このため、ホワイトニングをしていない歯と比べてフッ素の取り込み量が多くなります。

歯の表面のエナメル質はハイドロキシアパタイトという物質でできています。そこにフッ素が取り込まれると、フルオロアパタイトという物質に変化し酸に強い歯になるのです。

むし歯は口腔内の細菌が糖を原料として出した酸が原因で歯が溶かされることで生じます。酸に強い歯になることでむし歯になりにくくなります。

 

④過酸化尿素による歯周病予防作用

ホームホワイトニングで使用される薬剤である過酸化尿素は、もともと歯周病治療薬として使われていた薬剤で歯周病菌に抗菌作用があります。

このため、歯周病予防や歯周病治療後の安定にホワイトニングが効果的であると言われています。

 

 

⑤再石灰化の促進

ホワイトニングにて、過酸化水素を使用することで、再石灰化を促進し、むし歯にも虫歯予防効果が期待できます。

 

⑥お口の中に対する意識の向上

ホワイトニングをして歯が白くなると、皆さんその白さを持続したいですよね。これまで以上に自分のお口に対する意識が高くなり、歯みがきなど日々のセルフケアにも力を入れてくださる方が多いです。

その結果、日々のセルフケアのレベルの向上や定期的な歯科受診へつながり、むし歯や歯周病予防につながります。

 

⑦歯科医院に継続的に通うきっかけに

ホワイトニングをした歯の白さはずっと続くものではなく、時間が経つと着色などでまた色戻りをします。白さをキープするためには定期的にホワイトニングを継続する必要があります。

一度ホワイトニングを行ったことがきっかけで、歯科医院に定期的に通う習慣ができた。という患者さんも多くいらっしゃいます。

歯科医院はトラブルが起きたときに来る場所ではなく、美容院に通うように定期的に通うことで、結果的にむし歯や歯周病予防につながります。

 

 

ホワイトニングの注意点

ホワイトニングはむし歯のある歯には行えません。また、歯周病で歯肉が腫れた状態でもホワイトニングは行えません。

ホワイトニング前にしっかりむし歯治療や歯周病治療を行い、健康なお口の状態にする必要があります。

また、希望とする白さになるまでには複数回の処置が必要なことが多いです。イベントなどで、それまでに白くしたい場合は早めにご相談ください。

 

 

まとめ

ホワイトニングというと歯を白くするため、審美や美容のために行うイメージが強いと思います。しかし、ホワイトニングのメリットは歯が白くなるだけではありません。

歯の白さは清潔感につながり、笑ったときに笑顔の印象を大きく変えてくれます。

また、正しくホワイトニングを行うことは、見た目だけでなくむし歯や歯周病予防といったお口の健康にもつながります！

この機会に、ぜひ歯科医院でご相談してみてください。