皆さんは自分のお口の健康に自信がありますか？

定期的に歯科医院に通っているよ！という方は、大きな心配はなさそうです。

ですが、そういえばしばらく歯医者に行っていないな・・・という方も少なくないはず。

そんな方は要注意！お口の中の2大疾患であるむし歯と歯周病は気が付かないうちに少しずつ進行していることが多いです。

痛みがでてしまったり、歯がぐらぐらして歯科医院に行った時には手遅れで歯を抜かなくてはいけなくなってしまった。なんてことも。

しばらく歯科医院に行っていないな、という方はまずは自分のお口をセルフチェックしてみませんか？

今回は、むし歯と歯周病のセルフチェックについてお伝えします。

 

 

 

むし歯はどのようにできるか

お口の中には、たくさんの種類の細菌がいます。その中には、糖を原料として酸を産生する細菌がいます。

私たちが食事をするたびに、歯の表面は細菌の出す酸で少しずつ溶かされています。

その溶かされた歯は、唾液の再石灰化作用で修復されます。

しかし、再石灰化のスピードが歯が溶かされるスピードに間に合わなくなると歯がどんどん溶かされていき、むし歯になります。

 

 むし歯のセルフチェック

どんな症状があったらむし歯が疑われるか。

重症度ごとのセルフチェックの方法をご紹介します。

 

初期のむし歯の可能性

〇冷たいものや甘いものを食べたときにしみることがある。

〇舌で触ると引っ掛かる所がある

〇歯の表面が白く濁っていたり、黒くなっているところがある

〇歯が欠けたり、穴が開いているところがある

 

むし歯は早期発見・早期治療が大切です。

小さいうちに適切な治療を行うことで歯を守ることができます。

 

神経に近い深いむし歯の可能性

〇熱いものを食べると痛い

〇何もしなくてもズキズキ痛むことがある

〇食べ物が詰まるくらい大きい穴が開いている

 

このような症状がある場合は、むし歯が深く神経に達してしまっている可能性があります。

放置しておくと、症状がどんどんひどくなり治療がどんどん難しくなります。

早期の歯科受診が必要です。

 

むし歯が深く神経が死んでしまった可能性

〇詰め物や被せ物が入っている歯の歯ぐきが腫れている

〇以前歯の痛みがあったが、その後痛みを感じなくなった

〇歯ぐきが腫れて膿が出ている

 

すでに神経の治療をしている歯や、むし歯が大きくなって神経が死んでしまった場合痛みが感じにくくなります。

また神経が死んでしまうと、歯の根の先に根尖病巣という膿の袋ができて、歯の根の治療をしなくてはいけません。

痛みがないからと言って放置しておくと治りにくくなったり、最悪の場合抜歯が必要になることもあります。

強い痛みがなくても、早期に歯科医院を受診しましょう。

 

 

 

歯周病はどのように進行するか

歯のまわりにつく汚れのプラーク（歯垢）は細菌の塊です。付いたばかりのプラークは柔らかく、歯ブラシで落としやすいですが、時間が経つと歯面にしっかりとくっつきハミガキで落としにくくなります。

そして、さらに時間が経つと石灰化し固い歯石となります。歯石はセルフケアでは除去できません。

プラークや歯石中の細菌が萌出する毒素により、歯肉が炎症を起こし腫れて歯周病が始まります。歯ぐきが腫れると歯周ポケットが深くなり、ますます歯ブラシが届きにくく歯石やプラークがたまっていきます。

炎症が広がると、やがて歯を支える骨が溶かされていき歯周病が進行していくのです。

 

 

歯周病のセルフチェック

歯周病のセルフチェックの方法を重症度別にお伝えします。

 

初期の歯周病（歯肉炎）の可能性

〇歯肉が赤くなっている

〇歯磨きの時に出血がある

〇歯石が付いている

 

歯周病の初期である、歯肉炎の状態はご自身でのブラッシングの徹底や歯科医院でのプロフェッショナルケアで改善することができます。

初期のうちに適切なケアをすることで、お口の健康を守ることができます。

 

中等度の歯周病の可能性

〇歯肉が腫れている

〇歯肉がぶよぶよしている

〇歯肉が下がり、歯が長く見える

 

上記のような症状が出ていると、歯周病が進んでいる可能性があります。一度溶けてしまった骨は基本的に再生することが非常に難しいです。

今の状態を悪くしないようにしっかりとケアをすることが大切です。

 

重度の歯周病の可能性

〇歯肉から膿が出ている

〇歯がぐらぐらしている

〇歯肉が痛い

 

この状態まで歯周病が進んでしまうと、改善のためには根気よく時間をかけて治療することが必要となります。

歯周病が悪化すると、自然と歯が抜けてしまうこともありますし、全身疾患への影響もありますので、しっかりと治療することが大切です。

ご自身の歯と健康を守るために治療は最後まで行いましょう。

また治療後も定期的にメインテナンスを行っていくことが重要です。

 

 

まとめ

お口の健康を守るためには、歯科医院での検診やクリーニングも大切ですが、日々の丁寧なセルフケアも欠かせません。

お口の中のチェックポイントを知っておくと、異常があったときに早期に治療をすることができます。

ぜひ、ご自身のお口に関心を持ち、セルフチェックで健康なお口を維持しましょう！